2006年10月14日土曜日

「検索エンジンスパム」 USFL連載その2

2回目はUSフロントライン誌の10月3週号(「日米笑いのツボ考」号)に入っています。

コラム「検索エンジンスパム」 は、このブログ内、もしくはこちら(PDF 2.2MB )>>>でお読み頂けます。

やさしく解説 ウェブマーケティング
レイア・ワークマン(ACE Inc.)

前回のコラムでは、ウェブマーケティングの中でも検索エンジンで上位表示させる、SEOやPPCといった手法について触れました。今回もう一度、検索結果について考えてみましょう。

各エンジンは、ユーザーが検索結果に満足できるように、なるべく高い関連性の持つウェブサイトを表示させることで利用者を増やしていきたいと考えています。そのため、それぞれ極秘のアルゴリズム(通称アルゴ)と呼ばれる、独自の表示順位を決める仕組みを開発し、検索精度を競い合っています。

しかし極秘といえども、SEO業者はこのアルゴを解析し、より好まれるサイト構成などを意識的に実現して、なるべく「自然」に上位表示させます。操作している上で「自然」と呼んでいるのはちょっと図々しいかもしれませんが、お許しを。(笑)

そして更にアルゴの弱点を付き、エンジンを騙し、悪用することも技術的には可能になります。これが所謂サーチエンジンスパムという奴です。

こんな経験はありますか?

何かを検索しようとして、検索結果のサマリーに関連性のありそうなサイトを見つけ、クリックしてみると、行き先のページは全く関係ないものが表示される。これは、もしかしたらサーチエンジンスパムです。

クローキングというスパムは、人が目にするコンテンツとは別に用意した、エンジンに解析させるためだけのコンテンツを読ませる手法で、完全にエンジンを騙すものです。
なお実際にはスパム手法も多数あり、一例では白文字スパムと呼ばれる、文字を目立たないように背景色と同じにし、キーワードをページ内に詰め込むというのも、昔はよく見かけました。

検索エンジンはスパムを本気で嫌っています。スパムによって検索結果が汚されると、ユーザーを失いかねないからです。さらにはPPCで広告収益を得るはずのものが、スパムにより簡単に上位表示されてはたまりません。この点においては、SEOもPPCを使わずに上位表示させるという意味で、検索エンジンからすればおもしろくないのは同じですが、SEOは認めたくはないけれど仕方なく合法、スパムは違法といった感じです。
※注:PPCとは検索エンジンにお金を払い、上位ポジションを買う手法(第1回コラム参照)

スパムの代償とは

検索エンジンからスパムと見なされた場合、軽い罰則ではデモーション(サイトの順位降格)、厳罰の場合はサイトがブラックリストされ、エンジンへの登録が半永久的に抹消されます。
ここで注意して欲しいのが、仮に業者がスパムを行っても、罰則はあくまで直接サイトオーナーにふりかかるという点です。スパムが意図的であるか否かも関係ありません。例え知らずにスパムを行ってしまっても罰則を受けます。

ちなみに日本の某ネット広告代理店が運営しているサイトが、GoogleのIndexから一時削除されて大騒ぎになったのは結構最近の話。SEOサービスを謳う業者も増えましたが、稚拙な知識で取り返しのつかないダメージを顧客に与えかねないという典型的な例でした。

まともにSEOをやっていれば、当然悪い方法も知っています。(知らないのは論外)しかし正統的SEOとサーチエンジンスパムとでは魔法と犯罪くらいの違いがあるのです。


ちなみに私はあくまでも良い魔法使い。
(良いSEOの棒を振るラララー)

2006年10月5日木曜日

「SEOとPPC」 My First USFL column

1回目はUSフロントライン誌の10月1週号(「アグリツーリズムの今とこれから」号)に入っています。

コラム「SEOとPPC」 は、このブログ内、もしくはこちら(PDF 2.16MB )>>>でお読み頂けます。


やさしく解説 ウェブマーケティング
レイア・ワークマン(ACE Inc.)

このコラムの題名を見て、“ウェブマーケティングって何??自分とは関係ない、つまらなそうな話題!”と思われているかもしれません。でも信じて!、“ウェブマーケティング”という話題は奥が深くて、一般のユーザーの方にとっても決してつまらない話題ではありません。そしてもしもビジネスにウェブサイトを活用されているのであれば、面白いだけではなく、むしろ死活問題のお話です。

みんな検索エンジンを使っている!

さて、皆さんはインターネット上で、商品やサービスなどを探されたことはありますか?「ある」と答えられた可能性は高いはずです。何故なら、日本人の67 % (約8,630万人)とアメリカ人の69% (約2億人以上)はインターネットユーザだからです。

アメリカ国内だけでも、1日の検索数がYahoo!においては約6,000万件、Googleにおいては何と9,100万件だそうです。そのうち40回くらいは、おそらく私が検索したカウントが含まれていることでしょう。(笑)

例えばたまたまこのコラムを目にされて「ウェブマーケティングって実際何なの?」と思われた方が、Yahoo!で“ウェブマーケティング”を検索されるかもしれません。実際に今検索してみると、それに関係したページが実に14万件以上も表示されます。これだけ情報があれば、何かを調べるには事欠かないですよね。

検索結果で人が見てくるのは何ページ目まで?

しかしそれだけ大量のページが表示されても、私なら20件も見ればギブアップかも。皆さんはどうですか?実際に見ているのは最初の数ページだったりしませんか?上の方から順にクリックしていき、目的の情報が見つかれば、はいそこで終了という感じで。

これって要するに順位が下の方では、そのサイトは存在すら知られないということなんです。では逆に、順位が上位に来ているサイトは何故その位置に来ているのかを考えたことはありますか?サイトオーナーであれば、自分のサイトは何故来ないと疑問に思われたことは?果たして、上位に来ているサイトにはどういった秘密があるのかと。

検索結果で上位に来るサイトの秘密は?

その秘密とはズバリSEOとPPCです。何かと3文字略語が好きなIT業界ですが、SEOとはSearch Engine Optimizationの略で、訳すと検索エンジン最適化。(うーん‥訳さない方がカッコいいか(笑))ちなみにPPCはPay Per Clickの略。どちらも意図的に上位表示を狙う手法ですが、仕組みは全然違います。

SEOは検索エンジンの順位決めの非公開ルールを推測しながら、検索エンジンに好まれるサイト構造にしていく方法で、PPCはキーワードに連動してテキスト広告をあたかも検索結果の一部として表示させる方法です。

先ほどの例、「ウェブマーケティング」をYahooで検索した場合、枠1がPPC、枠2がSEOによるものです。



なおSEOには専門技術ノウハウが必要な一方、PPCはポジションが入札により決定されるので、お金さえ出せば誰でも1位が確保できます。しかしSEOと違い、PPCはその名の通りクリックされる毎にサイトオーナーに広告費が発生し、1クリックの単価は数セント?10ドルを超えるものもあります。うまく使わないと簡単にお金をドブに捨てることになるのでご注意を。


次回10月3週号(No.329)では、皆の敵、検索エンジンスパムについて書きます。

2006年10月1日日曜日

「やさしく解説 ウェブマーケティング」連載記事始めました!

日系の全米誌雑、USフロントライン(http://www.usfl.com/)さんで、
「やさしく解説ウェブマーケティング」という連載コラムを書き始めました。
やさしく解説 ウェブマーケティング

アメリカ国内にも「ウェブマーケティングブーム」を起こしま?す!!(笑)